2026.4.29
【生成AI実践レポート#012】在庫管理はAIでどこまで自動化できる?Claude×Excel検証【プロンプト設計が9割だった】
朝でも昼でもこんばんは。中小企業診断士の田中 健太郎です。
「経営数字やITをパッと見てわかるように見える化して、
社長が迷わず会社を成長させられるように伴走する」
”経営数字とAI活用のパートナー”です。
実践を交えながら生成AIを簡易的に使ってみたらどんな感じになるのかを
感想を交えて書いていきたいなと思います。
こんな方におすすめ
- Excelで在庫管理をしていて限界を感じている方
- 生成AI(Claude・ChatGPT)を業務に活かしたい方
- DXを進めたいが「何から始めればいいか分からない」方
- 在庫管理のミス(欠品・過剰在庫)を減らしたい方
- AIを使っても「結局使えない」と感じたことがある方
はじめに:AIに在庫管理を作らせてみたが…違和感
近年、生成AIの進化により、業務効率化やDXが注目されています。
その中でも「在庫管理」は、
- Excelで運用している企業が多い
- ミスが発生しやすい
- 属人化しやすい
という理由から、AI活用の有力候補です。
そこで今回は、生成AI(Claude)に
👉 在庫管理ツールを作らせる検証
を行いました。
しかし、最初の結果を見て違和感がありました。
👉 「これ、ただの表では?」
検証①:最初のプロンプトは失敗だった
まずは最初に行った依頼内容です。
▼初期プロンプト
- 商品コード
- 在庫数
- 発注点管理
- アラート表示(条件付き書式)
一見すると問題なさそうですが、実際に出てきたのは…
👉 “それっぽいExcel表”だけ
なぜ失敗したのか?
理由はシンプルです。
👉 「ツールを作って」と言っていない
AIの解釈
このプロンプトだとAIはこう判断します。
- 項目を並べればいい
- 条件付き書式をつければOK
👉 結果:ただの在庫リスト
超重要ポイント:AIは“業務フロー”がないと動かない
生成AIは万能に見えますが、
👉 業務の流れ(プロセス)を定義しないとツールは作れません
❌ ダメなプロンプトの特徴
- 項目しか指定していない
- 処理ロジックがない
- シート構成が不明
- 入出庫の概念がない
✔ ここが本質
AIが使えないのではなく、
指示が曖昧なだけ
検証②:プロンプトを改善して再挑戦
次に、プロンプトを大幅に改善しました。
▼改善プロンプト(実務レベル)
Excelで実務で使える在庫管理ツールを作成してください。
【要件】
・商品マスタシートを作成(商品コード、商品名、仕入先、単価)
・入出庫管理シートを作成(日付、商品コード、入庫数、出庫数)
・在庫一覧シートを作成し、現在在庫を自動計算する
・発注点を設定し、在庫が下回った場合は「要発注」と表示
・条件付き書式でアラート表示
・初心者でも使えるようにシンプルに設計
【目的】
中小企業の現場でそのまま使えるレベルにすること
【出来上がりのサンプル】
このほかに使い方、商品マスタ、入出庫管理(入力はこれだけ)のシートが出来上がっており、入出庫の入力を行うとこのような在庫一覧が出来上がりました。

結果:まったく別物が出てきた
改善後の出力はこう変わりました。
| 項目 | 改善前 | 改善後 |
|---|---|---|
| 出力 | 表 | ツール |
| 実務適合性 | 低い | 高い |
| シート構成 | なし | あり |
| 自動計算 | 最小限 | 実装あり |
👉 同じAIでも、完全に別物になる
検証③:それでも“そのまま使えない理由”
ここがこの記事の一番リアルな部分です。
👉 改善後でも「完成品」ではない
現場目線①:発注点が甘い
AIは基本的に「固定値」で発注点を設定します。
しかし実務では、
- 売上の変動
- 季節性
- 納期(リードタイム)
が影響します。
👉 本来はこうあるべき
発注点 = 平均販売数 × リードタイム
現場目線②:入力ミスは防げない
AIは仕組みは作れますが、
👉 人間のミスまでは防げません
よくあるミス
- 商品コードの誤入力
- 数量の打ち間違い
- コピペミス
👉 対策
- 入力規則(プルダウン)
- 入力制限
- フォーム化(Power Appsなど)
現場目線③:運用設計が抜けている
最も大きな問題です。
AIは「ツール」は作れますが、
👉 運用ルールは作ってくれません
必要なルール
- 誰が入力するのか
- いつ入力するのか
- 棚卸のタイミング
- エラー時の対応
👉 ここは人間(現場・管理者)の仕事
結論:AIは“たたき台”として最強
今回の検証結果をまとめます。
▼評価
- 作成スピード:★★★★★
- 実務完成度:★★★☆☆
- 叩き台性能:★★★★★
新たなプロンプトでも条件式設定の色分けがうまくいかなかったりするので、
実務完成度は1発では非常に低いものでした。
DX視点での本質
👉 AIは完成品ではなく“設計支援ツール”
これができる会社は強い
今回の検証で見えたのは、
👉 AIを使いこなせる会社の特徴
- 業務フローを言語化できる
- 要件を明確にできる
- 小さく試して改善できる
逆に失敗するパターン
- AIに丸投げ
- 要件が曖昧
- 現場を無視
👉 これはDX失敗の典型例です
実務で使うための3ステップ
① AIでたたき台を作る
② 現場に合わせて修正する
③ 運用ルールを作る
👉 この流れが最短ルート
まとめ:プロンプト設計が9割
今回の一番の学びです。
生成AIの精度は、
プロンプト(指示)で9割決まる
最後に
在庫管理は、どの企業にもある業務です。
そして、多くの企業がExcelで苦労しています。
その中で、
👉 生成AI × Excel は最も現実的なDX手法
です。
お問い合わせ
本日は「【生成AI実践レポート#012】在庫管理はAIでどこまで自動化できる?Claude×Excel検証【プロンプト設計が9割だった】」というテーマでブログを作成しました。
在庫管理シートに関しては想定以上に精度が良くなかったのが残念でした。
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