
2025.9.29
生成AI・DX実践Tips 第8回~エージェントモード×RPA~
こんばんは。i-consulting office(アイ・コンサルティング・オフィス)の田中健太郎です。
私は「社長も社員も、働くことが楽しいと思える会社づくり」
をお手伝いすることを使命に、中小企業の経営支援を行っています。
具体的には、次のようなテーマを中心にサポートしています。
- クロスSWOT分析を活用した「積極戦略」の構築支援
- お金のブロックパズルによる「キャッシュフロー経営」のサポート
- 業務デジタル化支援を通じた「生産性向上」コンサルティング
- DX(デジタルトランスフォーメーション)・生成AI活用のご提案・導入支援
- 補助金申請支援
と書くと幅広いのですが、前職がIT企業のため最近は特に
「DX・AIをテーマにした研修講師」
として活動する機会が増えています。
経営に関するお困りごとや、従業員育成に関心をお持ちでしたら、ぜひお気軽にご相談ください。
当社は「わかりやすく、具体的に」をモットーに、経営の現場ですぐに役立つ支援を心がけています!
本日は「生成AI・DX実践Tips 第8回~エージェントモード×RPA~」というテーマです。
はじめに
近年、**RPA(Robotic Process Automation)**は中小企業から大企業まで幅広く導入され、定型業務の自動化に大きな効果を発揮しています。しかしRPAは「決められたルールに基づいて動く」ことに強みがある一方で、非定型業務や例外処理には弱いという課題があります。
一方で、生成AIのエージェントモードは、人間に近い柔軟な判断や対話を行いながら業務を進めることが可能です。RPAが「手足」だとすれば、エージェントモードは「頭脳」に相当します。
本記事では、AIエージェントとRPAを組み合わせることで、どのように業務の自動化レベルを高められるかを、具体的な活用例を交えて解説していきます。
RPAとエージェントモードの役割の違い
RPAの得意分野
- 繰り返し処理(データ転記、定型帳票の作成、システム間のデータ移動など)
- ルールが明確で変更が少ない作業
- 大量処理(1日数千件の伝票処理など)
エージェントモードの得意分野
- 曖昧な指示の理解や調整
- 例外処理(「この条件に当てはまらない場合はどうする?」の判断)
- 外部情報との連携(最新データの取得、自然言語での問い合わせ対応)
- 作業の進行管理や意思決定の補助
エージェントモード×RPAの組み合わせ方
単体でも強力なRPAとAIエージェントですが、組み合わせることで**「完全自動化に近い業務フロー」**を構築できます。代表的なパターンを紹介します。
1. エージェントが「司令塔」となり、RPAを動かす
AIエージェントが業務の流れを理解し、必要なときにRPAを起動するイメージです。
- 例:請求書の自動処理
- エージェントが受信メールをチェックし、添付の請求書を検出
- PDFの内容をOCR+AIで読み取り、支払期日や金額を抽出
- 必要なフォーマットに変換し、RPAに指示して基幹システムに入力
- 入力結果を確認し、問題があれば人間に報告
この場合、RPAは入力作業に集中し、AIエージェントが前後の判断を担当します。
2. エージェントが「例外処理」を担当
RPAはルール通りの処理に強いですが、例外が発生すると止まってしまいます。エージェントモードを組み合わせると、止まらずに処理を継続できます。
- 例:顧客データの住所表記が揺れている場合
- RPAは「東京都新宿区西新宿1-1-1」なら正しく処理できる
- しかし「新宿区西新宿1丁目1番1号」だと処理エラー
- エージェントが自然言語処理で正規化し、RPAが処理可能な形式に変換
これにより、業務の停止を防ぎ、例外対応も自動化できます。
3. RPAからの「レポート」をエージェントが要約・分析
RPAが自動で収集したデータを、エージェントが解釈・可視化することで意思決定をサポートできます。
- 例:売上データの集計
- RPA:毎朝システムから売上データをCSVで取得
- エージェント:データをExcelやBIに取り込み、売上の増減要因を要約
- 最終的に「先週比で△5%、原因はA社の発注減」といった分析レポートをTeamsに通知
単なる数値の集計から一歩進んだ「洞察」が得られるのがポイントです。
実際の業務シナリオ例
シナリオ① 経理業務の自動化
- RPA:会計ソフトへの伝票入力
- エージェント:請求書の内容チェック、仕訳の自動提案、異常値の検出
👉 経理担当者は「確認・承認」だけで済み、作業時間を大幅に削減
シナリオ② 人事・採用業務
- RPA:応募者情報のシステム登録、日程調整メールの送信
- エージェント:応募者の職務経歴書を要約し、採用条件にマッチ度を評価
👉 採用担当者は、面接判断に集中できる
シナリオ③ 顧客対応(カスタマーサポート)
- RPA:CRMから顧客データを取得し、履歴を更新
- エージェント:問い合わせメールを解析し、適切な回答を生成
👉 一次対応は自動化され、人間は二次対応に専念できる
技術的な実現方法のヒント
- 連携方法
- RPAツール(UiPath, Automation Anywhere, WinActorなど)にWebhookやAPIを設定
- エージェントモードから指示を出し、トリガーでRPAを起動
- 補助ツール
- TeamsやSlackとつなげて通知・承認フローを組み込む
- ExcelやPowerPointと組み合わせ、レポートを自動生成
中小企業における導入メリット
- コスト削減:人手不足でも業務を回せる
- リスク低減:入力ミスや処理漏れを防げる
- 生産性向上:「単純作業→RPA」「判断・分析→エージェント」と分担できる
- 競争力強化:迅速な意思決定や顧客対応が可能に
まとめ
RPAは「ルールに基づく正確な作業」を担い、エージェントモードは「柔軟な判断と対話」を担います。この両者を組み合わせることで、従来は自動化が難しかった業務領域までカバーできるようになります。
- RPAが得意:定型・大量処理
- エージェントが得意:例外処理・分析・調整
- 両者を組み合わせると「完全自動化に近い業務プロセス」が実現
今後のDX推進においては、「RPA+エージェントモード」の組み合わせが標準となり、企業の競争力を大きく高めていくでしょう。
問い合わせ
本日は「生成AI・DX実践Tips 第8回~エージェントモード×RPA~」というテーマで書かせていただきました。10月にITの展示会にてセミナーをさせていただく機会があり、RPAの話を予定しているのですが、どうしてもAIエージェントは避けて通れないと感じこのブログを書かせていただきました。
i-consulting officeでは、エージェント機能導入のお手伝いもさせていただきます。
ご興味・ご関心のある方はぜひお問い合わせください。
お問い合わせページ:https://icon-office.com/contact
Instagram:https://www.instagram.com/i_consulting_office/
LINE公式アカウント:https://lin.ee/xHeD62c
宜しくお願いします。
本日のお仕事
・生成AIの勉強会に参加
・RPAセミナーに向けての資料作り
・L社作成の提案資料の確認チェック
・M施設の準備
・Y氏 持続化補助金相談の準備