【案件別収益が見えない問題】第1回:なぜ情報システム会社は「案件別利益」を把握できないのか?

朝でも昼でもこんばんわ。
最近は、情報システム企業の業績改善支援を行っている中小企業診断士の田中です。

本日から5回シリーズ想定で「お金のブロックパズル」を使用した
プロジェクト案件別利益の考え方について書いていこうと思います。

1.忙しいのに儲からない。その理由は、ほぼ決まっています。

情報システム会社の経営者の方とお話ししていると、
本当に高い確率で、こんな言葉が出てきます。

「案件は回っている」
「エンジニアも忙しい」
「売上も、そこまで悪くない」

それでも、

「なぜかお金が残らない」

ここで多くの方が
「単価が安いのかな」
「人が足りないのかな」
と考えますが、
本質はそこではありません。


2.なぜ情報システム会社は

「案件別利益」を把握できないのか?

理由は、主に4つあります。


理由①:売上は見えるが「原価」が見えにくい

売上や請求金額は、はっきり分かります。

一方で、案件ごとの

  • 人件費
  • 工数
  • 手戻りや追加対応

はどうでしょうか?

多くの会社では、

  • 工数は「なんとなく」
  • 忙しさは体感
  • トラブル対応は記録されない

という状態になっています。

結果として、
「いくらかかったのか分からない案件」が生まれます。
日報入力してないと間違いなくこれになります。


理由②:人件費を案件別に分けていない

情報システム会社の原価の中心は
人件費です。

しかし実務では、

  • 給与は会社全体の固定費
  • 案件別配賦はしていない(特に見積もり段階では営業は会社のかかる費用は考えない)
  • 誰がどれくらい関わったかが曖昧

というケースがほとんど。

そのため、

「この案件、たぶん儲かった」

としか言えない状態になります。
売上至上主義ならなお良くない。売上が大きくても利益が出てないなら意味がないことを
わかってない営業はいまだに存在していると思います。


理由③:「忙しい=儲かっている」という錯覚

これは本当に多い誤解です。

  • 残業が多い
  • トラブルが頻発
  • ベテランが火消しに入る

こうした案件ほど、
実は赤字になっていることが少なくありません。

理由は簡単で、
見積もりに入っていない作業が
後からどんどん増えていくからです。
さらに言えば、こういう案件は保守費用も赤字だったりします。


理由④:会計の数字と、現場の感覚がつながっていない

決算書や試算表では、

  • 売上
  • 人件費
  • 利益

は確認できます。

しかしそれは、
会社全体の結果です。

現場で知りたいのは、

  • この案件は儲かったのか
  • どこで利益が削られたのか
  • 次に何を変えるべきか

という、案件単位の話

ここがつながっていないことが、
「感覚経営」から抜け出せない原因になります。


そこで使うのが

「案件別お金のブロックパズル」

私が支援の現場で使っているのが、
お金のブロックパズルという考え方です。
イメージはこんな感じ。

ちなみに過去のブログでこの図の考え方を解説しています!

完璧な原価計算ではありません。
むしろ、

  • 細かくしすぎない
  • Excelで扱える
  • 営業・現場・経営が同じ絵を見る

ことを重視しています。


案件別利益が見えない本当の問題

一番の問題は、
改善できないことです。

  • 何が良かったのか
  • どこで失敗したのか
  • 次に何を変えるべきか

が分からなければ、
同じ赤字案件を繰り返します。


第1回のまとめ

今回は、

なぜ情報システム会社は
案件別利益を把握できないのか?

を整理しました。

  • 原価(特に人件費)が見えない
  • 忙しさに騙される
  • 会計と現場が分断されている

この状態を解く鍵が、
案件別お金のブロックパズルです。


次回予告(第2回)

次回は、

案件別お金のブロックパズルで見える

「儲かる案件・危険な案件」

をテーマに、
実際にどう整理すればいいのかを
具体的にお話しします。


📩 お問い合わせ・一言

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

今回のテーマ
「なぜ情報システム会社は案件別利益を把握できないのか?」
は、私自身がシステム会社で長年営業として現場を見てきた中で、何度も感じてきた違和感から書いています。

現在は
中小企業診断士/DXコンサルタントとして、
情報システム会社・中小企業を中心に、

  • 案件別採算の見える化
  • 「忙しいのに儲からない」構造の整理
  • Excelレベルから始める業務改善支援

を行っています。

もし、

  • 案件別の採算が感覚になっている気がする
  • 赤字案件がどこで生まれているのか分からない
  • 営業・現場・経営の会話を、数字で揃えたい

と感じた方は、初回無料相談で一度整理してみてください。

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「まだ相談するほどでもないけど…」
そんな段階でも大丈夫です。
考えを整理する壁打ち相手として使っていただければと思います。

本日のお仕事

・H社の改善計画作成
・K社のビジネスモデルキャンバス整理
・Mシステム社 改善支援計画作成
今日はかなり集中して資料作成できたけど、時間とられすぎている。

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