2026.2.2
【案件別収益が見えない問題】第2回:案件別お金のブロックパズルで利益の出すための見積の作り方
朝でも昼でもこんばんわ。
最近は、情報システム企業の業績改善支援を行っている中小企業診断士の田中です。
本日から5回シリーズ想定で「お金のブロックパズル」を使用した
プロジェクト案件別利益の考え方について書いていこうと思います。
第1回のおさらい
第1回では、
なぜ情報システム会社は案件別利益を把握できないのか?
という話をしました。
ポイントは、
- 原価(特に人件費)が見えにくい
- 忙しさ=儲け、という錯覚
- 会計の数字と現場がつながっていない
という、構造的な問題でした。
では、
どうすれば「案件別の儲け・危険」が見えるようになるのか。
そこで登場するのが、
案件別お金のブロックパズルです。
お金のブロックパズルとは何か?
お金のブロックパズルとは、
売上・原価・利益を
ブロック(塊)で捉える考え方です。
ここで重要なのは、
👉 細かくやらないこと。
- 正確な原価計算
- 会計レベルの配賦
- 分単位の工数管理
これらは、この段階では不要です。
目的はただ一つ。
「この案件は安全か?危険か?」を判断できるようにすること
案件別ブロックパズルのイメージ
パターン1.それなりに細かいブロックパズル
みなさん、見積もりを作る際のイメージを思い出してください。
ちなみに、イメージする対象としてはあくまで
・スクラッチ開発
・パッケージソフトウェアに追加開発するような提案を行っている企業様向けです。
Saasなどの販売をしている企業様には向いてないと思います。
では解説します。
【情報システム産業向けお金のブロックパズル解説:見積イメージ】
①売上:これはいわゆる提供価格ですね。
②変動費:システム会社の場合はサーバーやPCなどなどのハードウェア機器はもちろん、
外注費も想定しています。
また、想定される交通費なども見積もり段階で入れておいてもいいかもしれません。
③粗利:売上ー変動費=粗利です。イメージとしてはいったん会社に残るお金です。
④固定費:これはいわゆる固定的にかかるお金です。
固定費は人件費とその他固定費に分かれます。
④-1.人件費:見積においてはSEさんが算出してくれる工数ですね。
④-2.その他固定費:ベンダー側がお客様のために使うクラウド利用料。
パッケージソフトウェアの企業さんなどは本部費のようなものを見積内に含める必要もあり。
そして、
⑤利益=③粗利―④固定費です。
そして、この利益をどれだけ残すのかが重要なポイントになります。
ちなみに前職ではこの利益の部分を
50%以上確保した見積じゃないと確実に怒られます😓
なぜ、利益が必要なのか?
では、なぜ、⑤の利益たくさん残すべきなのでしょうか?
当然ですが、儲けのためはもちろんです。
ここからは私の個人的な見解も入りますが、
ズバリ!リスクを避けるためです。
案件別利益をたくさん残しておくことで、
トラブル等によるSE工数の追加が発生しても
むやみやたらにお客様に請求することは減るでしょう。
追加請求はお客様が最も嫌がることです。
なぜなら、たいていのお客様は社長ではなく、窓口のシステム担当者だからです。
何度も「予算オーバーですので追加予算をお願いします。」なんて言えない😓
この辺はいろいろ書くと言った言わないとか、要件定義のときにその話はあったとかなかったとか
でてくるので、追加予算依頼は時と場合によりますので注意しましょう。
社内でルールを決めておくのは重要!
まずは、社内の営業に「案件別のお金のブロック」を教えておいて、
理解してもうことは前提です。
「会社のルール例」
1.利益率の部分は50%以上の見積もりを作ること
→ちなみに50%以下の場合は社長決裁にするなど
2.変動費:交通費の取り扱いをどうするか?
→前職の場合は、SE工数に交通費も一部含まれているため実費請求みたいなことはしませんでした。
なので、工数内に交通費をのせておくのも一つの方法かもしれません。
打ち合わせのたびにお客様に交通費の請求はむずかしいかなと思います。
3.その他固定費:会社の共通経費の配布基準を決めておく。
→ちなみに、きちんと基準を決めて見積もりに含めることができている中小企業ってあるんかな?と思ったりします。
👉大事なポイントを2つ
1つ目は、見積もりを作る際に逆算で考えて下さい。
- 利益=必要な利益を考える。
基準としては利益率を決めておく。これ重要です。
ついでに可能であれば、数年間のサポート料を含めたブロックパズルを作成して
その案件が最終的にどれだけの利益が残せるかも計算してみましょう。 - 結果を検証する。
きちんと実績の工数を反映させたブロックパズルをつくってきちんと利益がでているか、
不採算案件になってないかを確認しましょう。
不採算案件の特徴をつかんで、今後の受注に活かしましょう!
というわけで、本日のブログは以上です。
📩お問い合わせ・一言
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
今回のテーマ
「なぜ情報システム会社は案件別利益を把握できないのか?」
は、私自身がシステム会社で長年営業として現場を見てきた中で、何度も感じてきた違和感から書いています。
現在は
中小企業診断士/DXコンサルタントとして、
情報システム会社・中小企業を中心に、
- 案件別採算の見える化
- 「忙しいのに儲からない」構造の整理
- Excelレベルから始める業務改善支援
を行っています。
もし、
- 案件別の採算が感覚になっている気がする
- 赤字案件がどこで生まれているのか分からない
- 営業・現場・経営の会話を、数字で揃えたい
と感じた方は、初回無料相談で一度整理してみてください。
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「まだ相談するほどでもないけど…」
そんな段階でも大丈夫です。
考えを整理する壁打ち相手として使っていただければと思います。
本日のお仕事
・H社 経営改善の資料作り、想像以上に時間がかかりすぎる問題。
提案や研修資料ならAIでいいけど、経営改善とかはAIに任せるのは何か難しい・・・。
・T社 明日の打ち合わせのための準備→ブロックパズルぐらい作成して、
ヒアリングの準備に努めたい。
