資金繰り表を作っても資金不足?よくある失敗と改善策

朝でも昼でもこんばんは。”経営数字とAI活用のパートナー” 中小企業診断士の田中 健太郎です。

本日も引き続き資金繰り関連のお話を書いておきたいと思います。

こんな方におすすめ

✅ 資金繰り表を作ったのに、なぜか資金がショートしてしまう
✅ 税理士さんが作ってくれた表を見てもピンとこない
✅ 毎月の支払いが不安で、夜中に目が覚めてしまう
✅ 資金繰り表の数字が実際の預金残高と合わない
✅ どのタイミングで銀行に相談すればいいのかわからない

はじめに

「資金繰り表を作っているから大丈夫」と思っていたのに、突然資金がショートしそうになって焦った経験はありませんか?

実は、資金繰り表を作成している中小企業の約6割が「表は作ったけど活用できていない」という状態に陥っています。

せっかく時間をかけて作った資金繰り表が、経営の役に立たないどころか「安心材料」として機能してしまい、かえって危険な状況を見落とすケースが後を絶ちません。

今日は、資金繰り表作成でよくある落とし穴と、その改善法について詳しくお話しします。

そもそも資金繰り表はなぜ重要なのか?

まず基本に戻って、資金繰り表の重要性を確認しておきましょう。

1. 資金ショートの予兆を掴める

損益計算書では黒字なのに倒産する「黒字倒産」を防ぐためには、現金の動きを把握することが絶対に必要です。

売上が立っても入金は翌月、でも給料や家賃は今月支払い。この時差を見える化するのが資金繰り表の役割です。

2. 銀行との交渉材料になる

「来月資金が足りなくなりそうです」と駆け込むのと、「3ヶ月後に500万円の資金が必要になります。理由は〜」と計画的に相談するのでは、銀行の対応が180度変わります。

3. 経営判断の精度が上がる

新しい設備投資や人材採用をする際、「今の現金でやっていけるのか?」を数字で確認できます。

資金繰り表作成の代表的な落とし穴

落とし穴1:過度に楽観的な売上予測

一番多いのがこれです💦

「来月は絶対にあの案件が決まるはず」
「例年通りなら12月は売上が伸びる」

こんな風に、希望的観測で売上を見積もってしまうケースです。

実際に私が支援した製造業のA社(従業員15名)でも、毎月の資金繰り表で売上を110%で計算していました。結果的に、実際の入金は予測の85%程度にとどまり、資金繰りが悪化したことがあります。

落とし穴2:季節変動や一時的な支出を無視

建設業によくあるパターンですが、「毎月平均的にお金が入ってくる」前提で表を作ってしまうことです。

実際には:

  • 公共工事は年度末に集中
  • ボーナス支給で支出が膨らむ月がある
  • 設備のメンテナンス費用が突発的に発生

これらを織り込まないと、全く使えない表になってしまいます。

落とし穴3:入金タイミングの読み違い

「請求書を出したから来月入金される」と思い込むのは危険です⚠️

特に:

  • 取引先の支払いサイトが長い
  • 月末締めの翌々月払い
  • 手形決済で実際の現金化は3ヶ月後

こういった条件を正確に反映させないと、実態とかけ離れた表になります。

落とし穴4:固定費の見落とし

意外と多いのが「年に一回の大きな支出」を忘れるパターンです。

  • 保険料の年払い
  • 税金(法人税、固定資産税など)
  • システム更新費用
  • 設備のリース料

これらを月割りで見積もっておかないと、突然大きな支出が発生して慌てることになります。

資金繰り表の改善法

改善法1:売上は「保守的」に、支出は「余裕を持って」

売上予測は過去実績の80-90%で見積もる。
支出予測は過去実績の110%で見積もる。

これくらい保守的に作った方が、実際の経営判断には役立ちます。
私の支援した製造業(T社では)まさに上記の通り、売り上げは低く、経費(支出)は高く見積もりかなりシビアな予測を組み立てていらっしゃいます。その結果、毎年しっかりとした利益確保と現預金の積み上げを実現されています。

改善法2:3パターンで作成する

  • 楽観シナリオ(売上110%)
  • 標準シナリオ(売上100%)
  • 悲観シナリオ(売上80%)

最低でも標準と悲観の2パターンは作って、「最悪の場合でも資金は大丈夫か?」を確認しておきましょう。

改善法3:週次でアップデートする

月次で作って終わりではなく、週に一度は実績と見込みを照らし合わせて修正する。

これだけで予測精度が格段に上がります👍

改善法4:現金以外の流動性も考慮

・定期預金の解約タイミング
・手形の割引可能性
・売掛金の早期回収交渉

現金だけでなく、「現金化できる資産」も視野に入れて計画を立てましょう。

税理士さんは資金繰り表を作ってくれるの?

よく聞かれる質問です。

答えは「税理士さんによって違う」というのが正直なところです。

作ってくれるケース

  • 顧問契約の中に資金繰り表作成が含まれている
  • 経営に積極的に関わってくれるタイプの税理士さん
  • 別途料金で作成サービスを提供している

作ってくれないケース

  • 税務申告がメイン業務の税理士さん
  • 月次の試算表までで、将来予測はやらない方針
  • 人手不足で手が回らない

注意点

税理士さんが作ってくれる場合でも、以下の点は経営者が主体的に関わる必要があります:

  • 売上予測の根拠
  • 設備投資計画
  • 人材採用計画
  • 季節変動の特殊事情

税理士さんは過去の数字のプロですが、将来の事業計画は経営者にしかわからない部分が多いからです。

まとめ

資金繰り表は作って終わりではなく、「使える道具」にするまでが重要です。

今回お話しした落とし穴に心当たりがある方は、ぜひ一度作り直してみてください。

特に重要なのは:
✅ 保守的な予測を立てる
✅ 複数シナリオで検討する
✅ 定期的にアップデートする
✅ 税理士さんとは役割分担を明確にする

正しく作られた資金繰り表は、経営者の「お金の不安」を大幅に軽減してくれます。

夜中に「来月の支払い大丈夫かな?」と心配で目が覚める日々から、解放されるはずです💡

FAQ

Q1. 資金繰り表はExcelで作った方がいいですか?

A1. 最初はExcelで十分です。慣れてきたら会計ソフトの資金繰り機能や専用ツールを検討しても良いでしょう。重要なのはツールよりも「継続的に更新すること」です。
私のシステム会社の経験では資金繰り実績表は作成しても、資金繰り予測表までできるものはあまりありません。これは経営者の方とあーでもない、こーでもないと作成する必要があるからです。

Q2. どのくらい先まで予測すればいいですか?

A2. 基本は3ヶ月先まで、できれば6ヶ月先まで見ることをお勧めします。1年先は事業環境の変化が大きいので、大まかな傾向を把握する程度で構いません。

Q3. 資金繰り表と損益計画書の違いがよくわからないのですが?

A3. 損益計画書は「売上と利益の計画」、資金繰り表は「現金の入出金の計画」です。利益が出ていても現金がなければ倒産するので、両方とも重要な経営ツールです。

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現在お使いの表を拝見して、改善ポイントをお伝えします。

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本日は「キャッシュフローが改善しない本当の理由と対策」というテーマでブログを作成しました。

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本日のお仕事

・生成AIの活用をテーマにした研修カリキュラム作成が2件
・S社向けに新規事業の事業計画についての資料作り
そろそろ生成AIネタも復活させる必要があるかなぁ。

※本記事の情報は執筆時点のものです

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