
2025.10.4
生成AI・DX実践Tips 特別編~Copilotノートブック vs Google NotebookLM 企業はどちらを選ぶべき?~
こんばんは。i-consulting office(アイ・コンサルティング・オフィス)の田中健太郎です。
私は「社長も社員も、働くことが楽しいと思える会社づくり」
をお手伝いすることを使命に、中小企業の経営支援を行っています。
具体的には、次のようなテーマを中心にサポートしています。
- クロスSWOT分析を活用した「積極戦略」の構築支援
- お金のブロックパズルによる「キャッシュフロー経営」のサポート
- 業務デジタル化支援を通じた「生産性向上」コンサルティング
- DX(デジタルトランスフォーメーション)・生成AI活用のご提案・導入支援
- 補助金申請支援
と書くと幅広いのですが、前職がIT企業のため最近は特に
「DX・AIをテーマにした研修講師」
として活動する機会が増えています。
経営に関するお困りごとや、従業員育成に関心をお持ちでしたら、ぜひお気軽にご相談ください。
当社は「わかりやすく、具体的に」をモットーに、経営の現場ですぐに役立つ支援を心がけています!
本日は「生成AI・DX実践Tips 特別編~Copilotノートブック vs Google NotebookLM 企業はどちらを選ぶべき?~」というテーマです。昨日~Microsoft Copilot ノートブックの使い方~という内容でブログを作成しましたが、実際のところ企業はどちらを使った方がいいのか?という想いに至りました。
答えはどちらも使いこなす!ではあるのですが、改めて両者を比較しておきたいと思います。
はじめに
生成AIを活用した「ノート型AIツール」が次々登場しています。
代表例が Microsoft Copilotノートブック と Google NotebookLM。
どちらも「資料をまとめてAIに分析させる」というコンセプトを持ちますが、
セキュリティとデータ管理の仕組みが大きく異なる ため、導入の判断ポイントが変わってきます。
ここでは両者を比較しつつ、企業がどちらを選ぶべきかを整理します。
1. データ保存先の違い
- Copilotノートブック
→ SharePoint Embedded または OneDrive 上に保存。
→ 組織の Microsoft 365 テナント内で完結。 - NotebookLM
→ Google Drive 上に保存。
→ 基本は個人アカウントまたは教育・研究向けの利用。
👉 結論:企業が自社データを安全に保管するなら Copilotが有利。
2. アクセス制御・権限管理
- Copilotノートブック
→ Entra ID(旧Azure AD)による厳格なアクセス制御。
→ RBAC、DLP、eDiscovery、監査ログなど M365標準機能を利用可能。 - NotebookLM
→ Google Driveの「共有設定」で管理。
→ 個人レベルの権限管理は可能だが、企業全体のコンプライアンス統制には弱い。
👉 結論:大企業や規制産業では Copilot一択。
3. コンプライアンス対応
- Copilotノートブック
→ Microsoft Purview による監査・法令対応が可能。
→ 業界標準のセキュリティ認証(ISO、GDPR、HIPAAなど)にも準拠。 - NotebookLM
→ 明示的な企業向けコンプライアンス対応は限定的。
→ 現状は研究・学習用途が中心。
👉 結論:監査・規制対応が必須な企業は Copilotが安心。
4. AIによるデータ利用の違い
- Copilotノートブック
→ 「顧客データはAIモデルの学習に使われない」と公式に明言。
→ データは組織の境界内で処理。 - NotebookLM
→ 「アップロードした資料は学習には使わない」と説明あり。
→ ただし、企業向けの詳細な保証はCopilotほど明確ではない。
※これも契約形態によるとは思います。
5. 想定ユーザーの違い
- Copilotノートブック
→ 業務効率化・DX推進を狙う企業ユーザー。
→ 会議資料整理、営業レポート作成、経営分析などに強い。 - NotebookLM
→ 学生、研究者、個人の知識整理。
→ 論文要約、学習ノート作成、教材の整理などに強い。
導入判断ポイント(まとめ)
企業での導入を考える際の判断基準は以下の通りです。
判断基準 | 適しているツール |
---|---|
社内データを安全に扱いたい | Copilotノートブック |
コンプライアンスや監査対応が必要 | Copilotノートブック |
個人・教育用で知識整理をしたい | NotebookLM |
論文・研究資料をまとめたい | NotebookLM |
DX推進・業務効率化が目的 | Copilotノートブック |
✏️ 結論
- 企業利用:セキュリティ・統制・コンプライアンス対応が整った Copilotノートブック が最適。
- 個人・研究利用:柔軟に知識整理できる Google NotebookLM が便利。
👉 つまり、
- 「ビジネスの現場」ではCopilotノートブック
- 「学習や研究」ではNotebookLM
と使い分けるのがベストです。
参考までに企業向け導入チェックリストも作成してみました。
✅ 企業向け導入チェックリスト(参考)
Microsoft Copilotノートブック 導入前に確認すべき10項目
Copilotノートブックは強力なAIワークスペースですが、企業利用ではセキュリティや運用設計の確認が欠かせません。
以下の10項目を導入前に確認しておくことで、安全かつ効果的に活用できます。
1. ライセンス契約は適切か?
- Microsoft 365 Copilot ライセンスを契約しているか
- 対象となるユーザー数をどう割り当てるか
2. ストレージ要件を満たしているか?
- SharePoint または OneDrive のライセンスが有効か
- 十分なストレージ容量が確保されているか
3. 利用者アカウントの統制は整備されているか?
- Microsoft Entra ID(旧Azure AD)による認証が設定されているか
- MFA(二要素認証)を有効化しているか
4. アクセス権限の設計は明確か?
- ノートブックを誰が閲覧・編集できるかのルールを定めているか
- 部署ごとの権限分離を設計しているか
5. コンプライアンス・監査対応は可能か?
- Microsoft Purview(DLP・eDiscovery・監査ログ)が有効化されているか
- 規制産業やISO/GDPR/HIPAAなどの要件に対応できるか
6. 参照ファイルの管理ルールはあるか?
- ノートブックに追加する参照ファイル(Word, Excel, PDF等)の保管先ルールを決めているか
- 「機密文書をむやみにアップロードしない」ポリシーが定められているか
7. 利用範囲・ユースケースは明確か?
- 営業資料の要約、会議議事録の整理、社内マニュアルのFAQ化など、具体的な業務用途が整理されているか
- 「実験利用」から「本格運用」へのステップを描いているか
8. 教育・研修体制はあるか?
- 利用社員への研修を実施する計画があるか
- 「プロンプトの書き方」「AI活用のベストプラクティス」を共有しているか
9. 情報セキュリティポリシーとの整合性はあるか?
- 自社のISMSやセキュリティ規程と矛盾しないか
- 機微情報(個人情報、契約情報など)の取り扱いルールが定められているか
10. 運用・サポート体制は準備できているか?
- 利用中のトラブルや問い合わせに対応する窓口があるか
- 定期的に利用状況や効果をレビューする仕組みを整えているか
✏️ まとめ
Microsoft Copilotノートブックは、
- セキュリティ・コンプライアンスを満たせるか
- どの業務にどう活用するか
- 社員が安心して使える体制があるか
この3つを軸にチェックすることが導入成功のカギです。
👉 このチェックリストを活用し、自社の環境に合った導入準備を進めましょう。
お問い合わせ
本日は「生成AI・DX実践Tips 特別編~Copilotノートブック vs Google NotebookLM 企業はどちらを選ぶべき?~」というテーマでした。
ちょっと、企業向け導入チェックリストがややこしいので少し内容的には面白くなかったかもしれませんが、ご容赦ください。
i-consulting officeでは、Microsoft365copilotにも対応してご提案いたします。
ご興味・ご関心のある方はぜひお問い合わせください。
お問い合わせページ:https://icon-office.com/contact
Instagram:https://www.instagram.com/i_consulting_office/
LINE公式アカウント:https://lin.ee/xHeD62c
宜しくお願いします。
本日のお仕事
・RPAセミナーの資料作成
これを本日中に終わらせるつもりだったのに、進捗5割程度、しかもなんかおもしろい資料になってない気がする。