SWOT分析 機会分析⑤高価格化による機会発掘

こんにちは。i-consulting offceの田中 健太郎です。
・クロスSWOT分析による企業の積極戦略構築コンサルティング
・お金のブロックパズルによるキャッシュフロー経営支援
・小規模DX提案による業務改善コンサルティング
・補助金関係の申請のご支援
こんなことをやっています。

前回から引き続き、SWOT分析のお話を書こうと思います。
今日の機会分析のテーマは”高価格化による機会の発掘”です。

高価格化による機会発掘

高価格化による機会発掘とは、「お金を払うからもっとここまでしていほしいニーズ」です。

例えば、
1.顧客が困っていることに適応するなら高くても買う理由
2.こんな顧客ならこんな高スペックや高品質の商品を買うだろう

1については当たり前と言えば当たり前のことですね。ちょっと違うのは2でしょうか?
こんな顧客なら~とありますので、顧客の設定を行う必要があります。
そこが難しいかもしれません。

1.顧客が困っていることに適応するなら高くても買う理由

顧客が困っていることに適応するなら高くても買う理由とは何か、一般的な例をまとめてみました。

1. 時間や労力を節約できる場合

顧客が忙しく、時間に余裕がない場合、その時間を大幅に節約できる商品やサービスには高い価値を見出します。

例:ソフトウェア導入支援サービス
自社で導入を進めると膨大な時間や労力がかかるITシステムの導入を、専門家が全面的にサポートする。自社で試行錯誤するリスクを避け、スムーズに導入できるなら高額でも依頼する価値がある。

2. 専門的な問題を解決できる場合

顧客が直面している複雑な問題に対して、専門知識や技術が必要な場合、高額であってもその問題を解決してくれるプロフェッショナルのサービスを選びます。

例:法律相談やコンサルティング
複雑な法的問題や経営上の課題に直面している場合、経験豊富な弁護士やコンサルタントに依頼することでリスクを回避できるなら、高い費用を払ってでもそのサービスを利用します。

3. 信頼性や安心感が得られる場合

顧客が問題に対して強い不安やリスクを感じている場合、信頼性や安心感を提供する製品やサービスに高い価値を感じます。

例:セキュリティシステムの導入
盗難や不正アクセスのリスクが高い企業が、高性能なセキュリティシステムを導入することで安心を得られるなら、多少高くてもその対策に投資する意義を感じる。

4. 長期的にコストを削減できる場合

初期費用が高くても、長期的に見て運用コストや手間が大幅に削減できる場合は、顧客はその投資を正当化しやすくなります。

例:省エネ設備の導入
初期投資が高額であっても、長期的にエネルギーコストが削減できる設備は、高価格であっても将来的なコスト削減を見込んで購入されます。

5. カスタマイズや個別対応が可能な場合

顧客が抱えている課題が標準的な製品やサービスでは対応できない場合、カスタマイズや個別対応ができるサービスには高い価値があります。

例:オーダーメイド製品やサービス
企業の特定のニーズに合わせたカスタマイズサービスや、個別に調整できるソリューションは、既製品にはない利便性や適応力があるため、多少高額でも顧客は納得して購入します。

6. 長期サポートやメンテナンスが充実している場合

顧客が製品購入後も長期にわたってサポートが必要な場合、そのサポートやメンテナンスが充実していることで、高価格を受け入れやすくなります。

例:IT機器やソフトウェアの保守契約
高価なITシステムの導入に伴う長期的なサポート契約が含まれている場合、障害発生時の迅速な対応や定期的なアップデートを保証されるため、高額であっても契約を希望する顧客が多い。

7. 企業イメージやブランド価値の向上につながる場合

顧客の企業価値やブランド力を強化できる商品やサービスであれば、価格が高くてもそれが将来的な利益を生むと考えられるため、購入されることがあります。

例:高級デザインオフィスの導入
顧客がクライアントに対して強い印象を与えることを目的とし、高級感やプロフェッショナルなイメージをアピールできるオフィス環境を整えるために、高額なインテリアや設計サービスに投資することがあります。
以上のような例を参考に顧客が困っていることに適応するなら買う理由を模索してみてはいかがでしょうか?

2.こんな顧客ならこんな高スペックや高品質の商品を買うだろう

こんな顧客ならこんな高スペックや高品質の商品を買うだろうというテーマについては、どのようなアプローチ方法が必要となるかの手順と事例を書いてみます。

1. 顧客のペルソナを特定する

高価格商品を購入する顧客を具体的に想像し、そのニーズや価値観を掘り下げることが第一ステップです。以下の質問を参考に、顧客像を逆算してみます。

  • 彼らはどのような問題や悩みを抱えているか?
  • 何を一番重要視しているのか?(時間、品質、安心感など)
  • どのような業界や立場にいる顧客がターゲットになるか?

2. 顧客のニーズに応じたスペックを追加する

顧客のペルソナを明確にしたら、そのニーズに合わせて必要なスペックや機能を商品に組み込みます。高品質な商品やサービスを求める顧客は、具体的な価値を求めているため、彼らの期待に応える機能を強化する必要があります。

事例:プレミアムビジネス向けのノートPC開発

ペルソナ: 忙しいエグゼクティブや出張が多いビジネスパーソンをターゲットに設定。

顧客ニーズ: 信頼性の高い機能、高速な処理能力、長時間バッテリー、軽量なデザイン。

追加スペック:

  • 超軽量素材を使用した筐体(モバイル性を重視)
  • バッテリー駆動時間20時間以上(長時間の会議やフライトでも充電不要)
  • 高度なセキュリティ機能(業務機密の保護)
  • 超高速SSDと高性能プロセッサ(ビジネス用途における高い生産性)

このように、顧客の特定ニーズに応じたスペックを逆算して追加することで、顧客が「この商品なら自分のニーズに完全に合致している」と感じ、高価格でも納得して購入します。

3. 付加価値やアフターサービスを強化する

スペックや機能の追加だけでなく、顧客が求める付加価値やアフターサービスも重要です。たとえば、アフターケアや長期保証は、特に信頼性を重視する顧客に対して高く評価されます。

事例:高級家電ブランドの拡張保証プログラム

ペルソナ: 信頼性や長期的なサポートを求める富裕層の顧客。

顧客ニーズ: 長期間の安心感、迅速な対応、パーソナルサポート。

追加スペック:

  • 5年間の延長保証(通常の1年間保証に加え、さらなる長期的なサポート)
  • 24時間対応のカスタマーサポート(専任スタッフによる迅速な問題解決)
  • 訪問修理サービス(修理が必要な場合、エンジニアが自宅訪問)

このようなサービスを追加することで、顧客は「購入後も安心できる」と感じ、高価格でも購入意欲が高まります。

4. ブランド力とストーリーを強化する

顧客はスペックだけでなく、ブランドの信頼性や背景にあるストーリーにも価値を見出します。顧客が特別感やエクスクルーシブな体験を求めている場合、ブランドの背景や製品のこだわりを強調することが重要です。

事例:高級腕時計ブランド

ペルソナ: 上流階級や成功者層をターゲットに設定。

顧客ニーズ: 品質だけでなく、ステータスシンボルとしての価値。

追加スペックとして以下のようなものがあげられます。

  • 手作業による製造プロセス(職人技による高い品質と独自性)
  • 限定生産(希少価値を提供)
  • ブランドの歴史や伝統を訴求(信頼性やステータスをアピール)

高価格戦略は企業そのものの体制も問われる?

ここまでで、
1.顧客が困っていることに適応するなら高くても買う理由
2.こんな顧客ならこんな高スペックや高品質の商品を買うだろう
というテーマで書かせていただきましたが、一般的な事例等に当てはめると、
企業の信頼性やブランド力を高めるための高い対応力が必要になってくると思われます。
単なる値上げではなく、自社のリソースを見極めて高価格化を目指しましょう!

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