攻めのAI活用シリーズ 第3回:商品・サービス開発での攻めのAI活用

こんばんは。i-consulting office(アイ・コンサルティング・オフィス)の田中健太郎です。

社長も社員も働くことが楽しいと思える会社づくりのお手伝いをモットーに
中小企業の経営支援を以下の内容を中心に行っています。

  • クロスSWOT分析を活用した「積極戦略」の構築支援
  • お金のブロックパズルによる「キャッシュフロー経営」のサポート
  • 業務のデジタル化支援を通じた「生産性向上」コンサルティング
  • DX(デジタルトランスフォーメーション)・生成AIコンサルティング

といろいろ書いてますが、最近はもっぱら
”DX・AIを中心にした研修講師”が主な業務です。

経営に関するお困りごと、従業員育成に興味がございましたら、ぜひお気軽にご相談ください。
「わかりやすく、具体的に」を意識して、経営の現場に即したご支援を心がけています。

本日は「攻めのAI活用シリーズ 第3回:商品・サービス開発での攻めのAI活用」と言うテーマで書いてみます。個人的には商品・サービス開発に関してはあまり携わった経験がないので、実務に即したイメージになっているのかが心配ですが、たぶん役立つ内容になっている!と思います。

はじめに

これまでの連載では「攻めのAI活用」の全体像、第2回では「営業・マーケティング」での活用について解説してきました。今回は「商品・サービス開発」における攻めのAI活用をテーマにします。

中小企業にとって商品・サービス開発は「差別化」「収益力向上」に直結する重要なテーマです。しかし、実際には次のような課題を抱えている企業が多いのではないでしょうか。

  • 新商品開発のアイデアが出ない
  • 開発コストが高く、試作や検証に踏み出せない
  • 顧客ニーズを正しく把握できず、売れない商品を作ってしまう

これらを解決するカギとなるのが生成AIの活用です。AIを「守り(効率化)」ではなく「攻め(新しい価値創造)」に使うことで、スピード感を持って顧客価値を生み出すことが可能になります。


1. 商品・サービス開発におけるAI活用の全体像

AIを活用できる場面は大きく以下のステップに分けられます。

  1. アイデア創出:ChatGPTやGeminiを使い、キーワードから大量のアイデアを生成
  2. 市場調査:AIによる口コミ分析・競合分析でニーズを把握
  3. コンセプト設計:顧客ペルソナやカスタマージャーニーをAIで作成
  4. 試作・検証:生成AIによるデザイン案作成やシミュレーション
  5. 改良・差別化:ユーザーフィードバックをAIで分析し改善

従来なら数週間〜数か月かかっていた工程が、AIを組み合わせることで数日単位に短縮できます。


2. 実在事例から学ぶ攻めのAI活用

事例①:カゴメ株式会社

カゴメはトマトジュースで有名ですが、近年はAIを使った新商品開発を加速させています。
生成AIを活用し、レシピ開発やパッケージ案のアイデアを短期間で多数生み出し、消費者アンケートと掛け合わせて商品化につなげています。

事例②:良品計画(無印良品)

無印良品は生成AIを活用し、SNSの口コミを分析して顧客が「欲しい」と思っている商品傾向を抽出。その情報をもとに新しい生活雑貨の企画に活かしています。

事例③:地方中小企業の取り組み

九州のある食品メーカーでは、ChatGPTに「地元食材を活かした新しいスイーツのアイデア」を生成させ、その中から実現可能性の高いものを試作。AIで作った商品コンセプトシートを社内共有することで、スピード感のある意思決定を実現しました。


3. 実際に使えるAI活用ステップ(中小企業向け)

ステップ1:アイデア発想

  • ChatGPTプロンプト例
    「地域の特産品」を活かした新しいデザート商品を10案出してください。
    それぞれターゲット顧客層と販売チャネルも提案してください。
  • 効果:数分でブレインストーミングが可能。

ステップ2:市場調査

  • 活用ツール:Perplexity、Notion AI、口コミ分析ツール
  • 方法:Amazonレビューや食べログ口コミを収集→AIで「ポジティブ要因」「ネガティブ要因」を分類。

ステップ3:顧客体験設計

  • AIでペルソナ作成:年齢、職業、趣味、購買行動をAIに生成させる。
  • カスタマージャーニーマップをAIに依頼し、購入までの流れを可視化。

ステップ4:試作品デザイン

  • 画像生成AI(Canva、Illust、Stable Diffusionなど)でパッケージデザインを短時間で複数案作成。
  • 社内投票やSNSモニター調査にかけることで低コストで検証可能。

ステップ5:改良・差別化

  • ChatGPTで「改善提案ワークショップ」を実施。
  • 実際のユーザーの声をテキスト化→AIで要約→改善ポイントを抽出。

4. Excel・Word・PowerPointとの連携

生成AIの強みは「Officeツールと組み合わせる」ことで最大化します。

  • Excel × AI:市場調査データをAIで要約→Excelに自動転記→グラフ化。
  • Word × AI:商品コンセプトシート、提案書をAIに下書きさせて修正。
  • PowerPoint × AI:AIが生成したアイデアや画像をそのまま企画書に挿入。

特にMicrosoft 365 Copilotは「AIが直接Excel・Word・PowerPoint内で働く」ため、企画から資料化までの流れを劇的に短縮できます。※GoogleWorkSpaceもGeminiからの連携ならそちらの方がよい。


5. 攻めのAI活用のポイント

  1. まずは小さく試す:大規模投資ではなく、試作品レベルから活用。
  2. 顧客目線を忘れない:AIは万能ではなく、顧客の声と組み合わせて初めて価値が生まれる。
  3. スピード重視:完璧を求めるより、まず出してみて改善する“アジャイル開発”を意識。

まとめ

商品・サービス開発においてAIを「攻め」で活用することは、中小企業にとって差別化と成長の最大の武器になります。

  • アイデア創出 → 市場調査 → コンセプト設計 → 試作・検証 → 改良・差別化
  • AIを使えばこれらの工程が短期間・低コストで実現可能
  • ExcelやPowerPointとの連携で、企画から提案資料作成まで効率化

「AIを使うのは一部の大企業だけ」と考える時代は終わりました。
中小企業こそ、攻めのAI活用で市場をリードするチャンスがあるのです。

次回は「第4回:業務連携とDXによる攻めのAI活用」というテーマで書いてみたいと思います。

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本日は「攻めのAI活用シリーズ 第3回:商品・サービス開発での攻めのAI活用」について書かせていただきました。改めて考えると中小企業こそ優秀な人材の採用が難しいと思いますので、AIに頼れる業務がたくさんあるのではないかと思います。このブログが何らかの参考になれば幸いです。
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