
2025.9.22
生成AI・DX実践Tips 第3回ChatGPTの機能を深掘り(1)~プロジェクト機能とディープリサーチの業務活用~
こんばんは。i-consulting office(アイ・コンサルティング・オフィス)の田中健太郎です。
私は「社長も社員も、働くことが楽しいと思える会社づくり」
をお手伝いすることを使命に、中小企業の経営支援を行っています。
具体的には、次のようなテーマを中心にサポートしています。
- クロスSWOT分析を活用した「積極戦略」の構築支援
- お金のブロックパズルによる「キャッシュフロー経営」のサポート
- 業務デジタル化支援を通じた「生産性向上」コンサルティング
- DX(デジタルトランスフォーメーション)・生成AI活用のご提案・導入支援
- 補助金申請支援
と書くと幅広いのですが、前職がIT企業のため最近は特に
「DX・AIをテーマにした研修講師」
として活動する機会が増えています。
経営に関するお困りごとや、従業員育成に関心をお持ちでしたら、ぜひお気軽にご相談ください。
当社は「わかりやすく、具体的に」をモットーに、経営の現場ですぐに役立つ支援を心がけています!
前2回は生成AIのTipsの内容を書いてきましたが、過去に記載した内容の繰り返しのような気がしたことと、本当に実践したいと思える内容か?と考えたときに物足りなさを感じたため、本日はより具体的にChatGPTの具体的な機能について言及した内容をご紹介することにしました。
はじめに
生成AIが急速に普及するなかで、「ChatGPTを日常的に使っているが、基本的なチャット以外の機能はよく分からない」という声をよく耳にします。
実際にコンサルティングや企業研修の現場でも、「AIのすごさは理解しているけれど、どうやって業務に落とし込めばよいのか分からない」と悩む経営者や担当者は少なくありません。
そこで本記事では、ChatGPTの隠れた便利機能である 「プロジェクト機能」 と 「ディープリサーチ機能」 にフォーカスし、実務にどのように活用できるのかを分かりやすく解説します。
次回の(2)では「GPTs(カスタムGPT)」を取り上げますので、あわせて活用イメージを膨らませていただければと思います。
1.プロジェクト機能とは?
ChatGPTの「プロジェクト機能」は、従来のチャットベースのやり取りを一歩進め、特定のテーマや目的ごとに情報や会話をまとめて管理できる仕組み です。
従来のChatGPTは「一問一答」に近く、長い業務テーマを扱うには不便さがありました。しかし、プロジェクト機能を使うと以下のようなことが可能になります。
- 会話の履歴や文脈をまとめて保持:特定の案件やテーマごとに会話が整理される
- 関連ファイルをアップロードして管理:ExcelやPDF、Wordなどをまとめて紐づけられる
- 進行中の業務に合わせて“情報集約型AI”として利用
実務での活用例
- コンサルティング案件管理
クライアントごとにプロジェクトを立て、打合せ記録、分析資料、補助金申請書ドラフトをまとめる。AIに過去の経緯を踏まえて質問できるため、議事録の振り返りや資料更新がスムーズ。 - 研修プログラム設計
「Excel初級研修」や「DX推進セミナー」などテーマごとにプロジェクトを作成。シナリオ、演習問題、配布資料を一括管理し、更新のたびにAIに最適化案を依頼できる。 - ブログ・コンテンツ制作
「生成AI・DX実践Tips」シリーズのように連載記事を扱う場合、過去記事との一貫性やSEO戦略を踏まえて提案を受けられる。
👉 ポイント:プロジェクト機能は「知識のストック×AIの思考」を両立させ、まるで“AI秘書”のように活用できることです。
2.ディープリサーチ機能とは?
次に紹介するのが 「ディープリサーチ機能」 です。
これは従来のWeb検索とChatGPTの強みを掛け合わせたもので、最新の情報を精度高く収集・整理し、レポート化してくれる機能 です。
特徴
- 検索精度が高い:ノイズの多い情報を整理し、要点だけを提示
- 情報源が明示される:URLや出典が添付され、信頼性を担保できる
- 比較・要約が得意:複数サイトの情報を統合し、簡潔に整理
実務での活用例
- 補助金・助成金の最新情報収集
例えば「2025年度のIT導入補助金の公募要領」をディープリサーチで検索。公式サイトや専門記事を横断的にまとめてくれるため、顧客向け提案資料に即活用できる。 - 業界トレンド分析
「建設業×生成AIの最新活用事例」を検索し、国内外の導入事例を比較表で提示。セミナーや営業活動の情報提供に役立つ。 - 競合調査
「福岡市内の不動産テック企業のサービス動向」などを調べ、競合の強み・弱みを整理。提案資料の差別化要素を短時間で抽出できる。
👉 ポイント:ディープリサーチは「調べる→整理する→活用する」の一連の流れを短時間で実現できるため、従来のリサーチ時間を1/5以下に削減できる可能性があります。
3.プロジェクト機能×ディープリサーチで生まれる相乗効果
実務において最も効果を発揮するのは、プロジェクト機能とディープリサーチを組み合わせて使うことです。
- プロジェクトで テーマごとに情報をストック
- ディープリサーチで 最新情報を随時追加
- AIが 文脈を踏まえて提案や改善を行う
活用シナリオ例
- 経営改善コンサルティング
プロジェクトに財務データや議事録をまとめ、ディープリサーチで「業界平均の財務指標」や「補助金情報」を追加。即座に比較分析が可能。 - マーケティング施策立案
プロジェクトに自社データや過去施策を整理し、ディープリサーチで「競合の最新キャンペーン」を収集。差別化戦略を提案。 - 研修設計
過去の研修内容をプロジェクトに残しつつ、ディープリサーチで「最新のAIツール動向」を加えることで、常に最新の研修プログラムを提供できる。
4.導入のポイントと注意点
- 社内ルールを決める
プロジェクトに何を保存するか(例:公開情報のみ/社内限定資料を含める)をあらかじめルール化する。 - 出典確認を徹底する
ディープリサーチで得られた情報は必ず出典をチェック。誤情報のリスクを避ける。 - 業務フローに組み込む
「月次会議の前に必ずディープリサーチ」「顧客提案のたびにプロジェクト更新」など、習慣化することで効果が最大化する。
まとめ
本記事では、ChatGPTの プロジェクト機能 と ディープリサーチ機能 を取り上げ、業務にどのように活用できるかを解説しました。
- プロジェクト機能:テーマごとの知識ストックとAI秘書的活用
- ディープリサーチ:最新情報を効率的かつ信頼性を持って収集
- 組み合わせることで相乗効果:コンサルティング、研修、マーケティングなど幅広く活用可能
これらをうまく使えば、リサーチや資料作成にかかる時間を大幅に削減し、人間は「判断と意思決定」に集中できるDX環境を整えることができます。
次回の「ChatGPTの機能を深掘り(2)」では、GPTs(カスタムGPT)の使い方と業務活用について具体的なシナリオを紹介しますので、ご期待ください。
問い合わせ
本日は「生成AI・DX実践Tips 第3回ChatGPTの機能を深掘り(1)~プロジェクト機能とディープリサーチの業務活用~」というテーマで「プロジェクト機能」と「ディープリサーチ機能」について紹介させていただきました。ちょっとしばらくこんな感じの内容をやっていこうかなと思います。
ちなみにi-consulting officeでは、ChatGPTに関する実践型生成AI研修もご提案しております。
プロンプトや各種機能の具体的な使い方をベースにお話しさせていただきます。
ご興味ご関心のある方はぜひ、お問い合わせください。
本日のお仕事
今日は生成AIの勉強会に参加後、いろんな仕事が溜まりまくってますが、
全く進めず・・・。なぜか本棚の整理という現実逃避をしてしまうという。
あまり、言いたくないですが明日から頑張ろう。
明日は、某県の中小企業様向けに「DXに使えそうな補助金」というテーマでお話しする予定です。