
2025.7.26
「強みを利益に変える!中小企業のための『VRIO分析』活用法」
こんばんは、i-consulting office(アイ・コンサルティング・オフィス)の田中健太郎です。
社長も社員も働くことが楽しいと思える会社づくりのお手伝いをモットーに
中小企業の経営支援を以下の内容を中心に行っています。
- クロスSWOT分析を活用した「積極戦略」の構築支援
- お金のブロックパズルによる「キャッシュフロー経営」のサポート
- 業務のデジタル化支援を通じた「生産性向上」コンサルティング
- DX(デジタルトランスフォーメーション)・生成AIをテーマとした各種研修講師
- 経営理念策定と浸透・経営理念に基づく人事考課制度策定のご支援
- 補助金・助成金の活用に向けた「申請・計画作成」の助言
経営に関するお困りごとがありましたら、ぜひお気軽にご相談ください。
「わかりやすく、具体的に」を意識して、経営の現場に即したご支援を心がけています。
今日は昨日とは反対に内部環境を分析するVRIO分析について書いておきたいと思います。6/100
VRIO分析とは?
VRIO分析は、企業の内部資源や能力が競争優位を築けるかを評価するためのフレームワークです。
以下の4つの視点から、自社の経営資源をチェックします:
- V(Value:価値) – 顧客にとって価値があるか?
- R(Rarity:希少性) – 競合が持っていない独自性があるか?
- I(Imitability:模倣困難性) – 真似されにくいか?
- O(Organization:組織) – 活かす体制が整っているか?
VRIO分析の要点
観点 | 内容 | YESの場合 |
---|---|---|
Value(価値) | 顧客にとって意味がある強みか? | 競争上の優位性の可能性がある |
Rarity(希少) | 競合が持っていないか? | 一時的な競争優位に繋がる |
Imitability(模倣困難) | 他社が簡単に真似できないか? | 持続的競争優位の可能性が高まる |
Organization(組織) | 強みを活かせる体制や文化があるか? | 強みを利益に変える準備ができている |
メリット・デメリット
メリット
- 自社の「隠れた強み」を客観視できる
- 長期的に稼げる資源を見極められる
- 経営資源の集中や差別化戦略に役立つ
デメリット
- 「主観」に左右されやすい
- 外部環境の変化には弱い(PESTなどと併用が有効)
- 組織構造や人材評価が不明確だと判断が難しい
VRIO分析を活用した企業事例(仮想)
ある地域密着型の食品メーカーA社(従業員30人)は、長年地元農家と連携した「規格外野菜のピクルス」を製造販売していました。
この製品をVRIO分析すると:
VRIO観点 | 評価例 |
---|---|
Value | 規格外野菜を活用し、サステナブル意識の高い消費者に刺さる |
Rarity | 地元農家と長年の信頼関係を構築しているため他社が真似できない |
Imitability | 生産・調達・製造のノウハウが複雑で模倣困難 |
Organization | 少数精鋭の製造チームと販促部隊が連携している |
結果、A社はこの商品を「主力商品」に位置づけ、ふるさと納税やECサイトにも展開。売上が前年同期比150%に伸びました。
VRIO分析|長文ヒアリングプロンプト
#指示
以下の質問内容をもとに、クライアント企業の「経営資源」が競争優位に繋がるかを判断するためのVRIO分析を行ってください。質問には丁寧に回答してもらい、得られた情報をもとに、各資源ごとにValue(価値)、Rarity(希少性)、Imitability(模倣困難性)、Organization(組織活用)の4観点から強みを評価し、最終的に持続的競争優位性を持つ資源かどうかを見極めます。
#概要
VRIO分析は、企業の内部資源が競争優位性を生み出すかどうかを見極めるためのフレームワークです。本プロンプトでは、以下のような資源(商品、技術、ブランド、従業員スキル、経営ノウハウ、ネットワーク、設備、情報システム、仕組みなど)を抽出し、それぞれの視点から評価します。質問は深掘り形式で記載しています。
#質問事項(長文・深掘り)
▼ステップ① 資源の洗い出し
- 現在の主力商品やサービスで「他社に負けない」と思える点はどこですか? その理由や背景も含めて教えてください。
- 技術、製造方法、接客、営業手法などで「社内で長年培ってきたもの」「他社には無い工夫」はありますか?
- 経営者や幹部の経験、人脈、価値観など、会社の方針や経営判断において特筆すべきことはありますか?
- お客様から「御社に頼んでよかった」と言われる理由や、よくいただく評価・口コミにはどんなものがありますか?
- 「これは社内でも誇りに思っている」と感じる組織文化や習慣、行動規範などはありますか?
▼ステップ② VRIOの4視点ごとの深掘り
◉ Value(価値)
- その資源や強みは、顧客にとってどのようなメリットや価値を生んでいると思いますか?
- それがあることによって、顧客の困りごとや課題はどう解決されていると考えますか?
- それがなければ、顧客はどんな不満や不便を感じるでしょうか?
◉ Rarity(希少性)
- その強みは、競合他社でも見られるものですか?それとも御社特有のものですか?
- 同業他社で似たようなことをしている企業はありますか?もしある場合、違いがどこにあるか教えてください。
- その強みを実現するために必要な前提条件(人材、設備、資金、仕組みなど)は何でしょうか?
◉ Imitability(模倣困難性)
- 他社が同じことをしようとした場合、何がハードルになると思いますか?
- ノウハウの蓄積、熟練度、失敗経験など、「すぐに真似できない理由」はありますか?
- それを実現するためにどれくらいの年月やコスト、試行錯誤が必要だったか教えてください。
◉ Organization(組織体制)
- その強みを活かすために、社内でどのような役割分担や制度、習慣がありますか?
- 強みを活用するために、教育体制・マニュアル・社内共有の仕組みなどは整っていますか?
- もしその強みを持つ人材が辞めた場合、それを引き継げる体制や仕組みは社内にありますか?
#出力形式(例)
コピーする編集する【資源名】熟練スタッフによる手作業仕上げ
・Value(価値):顧客は「手作業の丁寧さ」を重視しており、リピートにつながっている。
・Rarity(希少性):地元では同じ技術を持つ職人が少なく、希少な存在となっている。
・Imitability(模倣困難性):10年以上の経験と、口伝による技術継承があり、他社には再現困難。
・Organization(組織):ベテランと若手のペア制、技能伝承マニュアルも整備されており再現性がある。
→ この資源は持続的競争優位性を持つと判断できる。
今回のVRIO分析はPEST分析と併用して行うほうがよさそうです。
どちらを先に行うかは置いといて、プロンプトとしてはPEST分析の内容貼り付けをしたうえで、
「PEST分析の結果(貼り付け内容)を踏まえてVRIO分析を行い、競争優位性を分析して下さい」などのプロンプトを追加したほうがよさそうな感じです。
問い合わせ
i-consulting officeでは、PEST分析とVRIO分析を利用した貴社に最適な競合優位性の分析をお手伝いします!
ご興味・ご関心のある方はぜひお問い合わせください。
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宜しくお願いします。