
2025.7.27
「強み・弱み・機会・脅威を見える化!経営判断に効くSWOT分析の進め方」
こんばんは。i-consulting office(アイ・コンサルティング・オフィス)の田中健太郎です。
社長も社員も働くことが楽しいと思える会社づくりのお手伝いをモットーに
中小企業の経営支援を以下の内容を中心に行っています。
- クロスSWOT分析を活用した「積極戦略」の構築支援
- お金のブロックパズルによる「キャッシュフロー経営」のサポート
- 業務のデジタル化支援を通じた「生産性向上」コンサルティング
- DX(デジタルトランスフォーメーション)・生成AIをテーマとした各種研修講師
- 経営理念策定と浸透・経営理念に基づく人事考課制度策定のご支援
- 補助金・助成金の活用に向けた「申請・計画作成」の助言
経営に関するお困りごとがありましたら、ぜひお気軽にご相談ください。
「わかりやすく、具体的に」を意識して、経営の現場に即したご支援を心がけています。
本日はSWOT分析について書いておきます。SWOT分析は以前から私の得意なフレームワークとしていろいろと8紹介してますが、今回は基本的な内容を復習として書き残しておきます。8/100
1. フレームワークの解説:SWOT分析とは?
SWOT分析とは、企業や事業の「内部環境(Strength=強み / Weakness=弱み)」と「外部環境(Opportunity=機会 / Threat=脅威)」を整理し、戦略立案や意思決定を支援するための代表的な経営分析フレームワークです。
- S(Strength):自社の優位性・競争力の源泉
- W(Weakness):課題・弱点・他社と比べて劣っている点
- O(Opportunity):市場や社会の追い風となる要素
- T(Threat):リスクや競争の激化など、自社にとって不利な外部要因
2. SWOT分析の要点
項目 | 内容 |
---|---|
分析軸 | 内部環境(S/W)と外部環境(O/T) |
目的 | 戦略立案・方向性の見極め |
特徴 | 客観的視点と主観的視点の融合が必要 |
活用場面 | 新規事業立ち上げ / 経営計画策定 / 自社診断 など |
3. SWOT分析のメリット・デメリット
メリット
- 経営資源の見える化に役立つ
- 意思決定に根拠が持てる
- 社内の共通認識を高める
デメリット
- 主観に頼ると偏るリスクがある
- 表面的な洗い出しで終わることがある
- 分析結果を活かす行動設計(クロスSWOTなど)が不可欠
4. SWOT分析を企業に導入した場合の活用例
たとえば地域密着の工務店におけるSWOT分析は以下のようになります:
項目 | 内容 |
---|---|
Strength(強み) | 地域密着・顧客紹介が多い / ベテラン職人が多い |
Weakness(弱み) | WEB集客に弱い / 若手人材が不足 |
Opportunity(機会) | 地域の空き家リノベ需要の高まり |
Threat(脅威) | 全国展開のリフォーム会社の参入 |
この分析をもとに、
- 「紹介中心+空き家対策」パッケージの販促を強化
- WEB・SNSでの実績発信を始める
などの打ち手を設計することが可能になります。
PEST分析やVRIO分析と何が違うのかを整理
ちなみに、前の2回はPEST分析(外部環境分析)、VRIO分析(内部資源分析)みたいな話を書いてきたと思いますが、私自身も何が違うのかよくわからなくなりそうなので、少し整理してみました。
✅ 各フレームワークの位置づけと違いの概要
観点 | SWOT分析 | PEST分析 | VRIO分析 |
---|---|---|---|
分析対象 | 内部+外部環境 | 外部環境(マクロ) | 内部資源 |
主な目的 | 戦略立案・現状把握 | 外部要因の整理 | 持続的競争優位の見極め |
視点 | 内外を俯瞰した4象限分析 | 政治・経済・社会・技術の4要因 | 経営資源を4つの視点で評価 |
活用場面 | 総合的な戦略検討 | 市場参入・環境変化の把握 | 自社の強みの深掘りと差別化分析 |
🧩 各フレームワークの役割の違いをわかりやすく説明
1. SWOT分析:戦略立案の全体像を描く「地図」
- 役割:自社の内外の現状を総合的に整理して、方向性を定める。
- 内部環境(強み・弱み)+外部環境(機会・脅威)を同時に扱うため、経営判断の出発点に最適。
- 他の分析(PEST・VRIO)を統合するためのフレームにもなる。
例:SWOTの「強み」にVRIOの内容が、「機会・脅威」にPESTの要因が反映される。
2. PEST分析:外部環境を整理する「天気予報」
- 役割:政治・経済・社会・技術などのマクロ環境が自社にどう影響するかを見える化。
- 新規事業・エリア進出時や制度変更時に有効。
- SWOTの「Opportunity(機会)」や「Threat(脅威)」を導く下支えに。
例:「高齢化社会」や「法改正」といった変化が自社にとってチャンスかリスクかを考える。
3. VRIO分析:自社の強みを深堀りする「拡大鏡」
- 役割:自社の資源(技術、人材、ブランドなど)が「持続的競争優位」になり得るかを評価。
- S(Strength)を見極める精密ツール。
- 4視点で判断:Value(価値)/Rarity(希少性)/Imitability(模倣困難性)/Organization(組織体制)
例:他社には真似できない自社のノウハウが「強み」になりうるか?を見極める。
🔁 フレームワークの関係性と活用順序の例
以下のように組み合わせると、戦略の立案がより実効的になります。
- PEST分析でマクロ環境を整理(O/Tの下地)
- VRIO分析で内部資源の競争優位性を評価(Sを深掘り)
- SWOT分析で全体像を統合し、方向性を導出
🧠 活用イメージ(例:地元密着型の飲食店)
フレーム | 内容 |
---|---|
PEST分析 | 少子高齢化・地域活性化補助金・インバウンド回復などの外部要因を把握 |
VRIO分析 | 創業30年の老舗の信用/地元密着ノウハウ/限定レシピなどを評価 |
SWOT分析 | 上記を統合し、「観光需要+地元の強みを活かした定食屋展開」など戦略を設計 |
🎯 まとめ:どれを使うか?ではなく「どう組み合わせるか」
状況 | 推奨分析 |
---|---|
外部環境の変化を確認したい | PEST分析 |
自社の強みが競争力になるか確かめたい | VRIO分析 |
全体像を整理し戦略を立てたい | SWOT分析 |
すべて統合して戦略立案を行いたい | PEST+VRIO → SWOT分析へ |
PESTとVRIOをうまく組み合わせたら、SWOT分析になる感じでしょうか?
SWOT分析+クロスSWOT分析 ヒアリング用プロンプト
#指示
あなたは優秀な経営コンサルタントです。クライアント企業の経営戦略立案を支援するために、まずはSWOT分析(強み・弱み・機会・脅威)を丁寧に実施し、その後、クロスSWOT分析(4つの戦略パターン)に基づき、実行可能な方向性を導いてください。
質問は深掘り形式で行い、経営者の「思い」や「現場の実感」まで引き出すようにしてください。
#概要
このプロンプトでは、企業の内部環境(Strength=強み、Weakness=弱み)と外部環境(Opportunity=機会、Threat=脅威)を詳細にヒアリングし、SWOT分析を作成します。さらにその結果をもとに、以下のクロスSWOTの4つの戦略パターンを導出します。
- SO戦略(強み×機会):積極的成長戦略
- WO戦略(弱み×機会):改善を伴う挑戦戦略
- ST戦略(強み×脅威):守りと差別化戦略
- WT戦略(弱み×脅威):リスク回避・撤退判断
#質問事項
▼内部環境の把握(Strength / Weakness)
- 【強み】あなたの会社が「他社に負けない」と感じている要素は何ですか?(例:商品・サービス・人材・技術・組織文化など)
- 【強み】お客様からよく褒められるポイントや「選ばれる理由」は何ですか?
- 【強み】過去3年間で、最も成果を上げた取り組みは何ですか?なぜ成果が出たと思いますか?
- 【弱み】現在、経営上または現場で感じている「課題」「思うようにいかないこと」は何ですか?
- 【弱み】競合他社と比べて、自社が劣っている・追いつけていないと感じる点はありますか?
- 【弱み】過去に失敗した取り組みや、やってみたが上手くいかなかった施策があれば教えてください。
▼外部環境の把握(Opportunity / Threat)
- 【機会】あなたの業界や地域で、今後伸びそうな分野・注目している動きはありますか?
- 【機会】国・自治体の支援制度、補助金、社会的な追い風(例:SDGs、人口動向など)で活用できそうなものはありますか?
- 【脅威】最近の市場や競合の動きで、自社にとって「不安」や「リスク」だと感じることは何ですか?
- 【脅威】外的環境の変化(法改正、価格競争、IT化など)で、将来に対する懸念や課題はありますか?
#出力形式
markdownコピーする編集する■SWOT分析結果
【Strength(強み)】
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【Weakness(弱み)】
・
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【Opportunity(機会)】
・
・
【Threat(脅威)】
・
・
■クロスSWOT分析(戦略立案)
【SO戦略:強み×機会】
→(例)強みAを活かして、新たな市場機会Bを積極的に取りに行く
【WO戦略:弱み×機会】
→(例)弱みCを補うために、機会Dを活用して新たな取り組みを行う
【ST戦略:強み×脅威】
→(例)強みEを活かして、脅威Fを乗り越える工夫をする
【WT戦略:弱み×脅威】
→(例)弱みGと脅威Hが重なるリスクに対して、撤退や縮小も含めて対策を検討
#活用のアドバイス(補足)
- SWOTだけで終わると「棚卸し」で止まってしまうことが多いため、クロスSWOT分析で戦略化することが極めて重要です。
- 特にSO戦略は成長機会の源泉なので、まずここから重点施策を検討するのが王道です。
- WO戦略には社内改革が必要になるケースが多いため、実行可能性も併せて検討してください。
プロンプトの内容としてはそれなりのものができたと思います。
PEST+VRIO→SWOT分析でさらに深堀→クロスSWOTで戦略化という流れが必須なのかなと思います。
PEST、VRIO、SWOTはあくまで分析です。きちんとそれからどうする?は考えましょう!
問い合わせ
i-consulting officeでは、戦略を実行する内容に落とし込むクロスSWOT分析を
PEST分析やVRIO分析を絡めて行います。
ご興味・ご関心のある方はぜひお問い合わせください。
お問い合わせページ:https://icon-office.com/contact
LINE公式アカウント:https://lin.ee/xHeD62c
宜しくお願いします。